自動運転技術の第一の目的は「事故削減」

自動運転が開発された目的は、「事故を減らし、誰もが快適な移動の自由を得ること」です。
日本では1991年から、先進安全自動車(ASV/Advanced Safety Vehicle)の開発がスタートしました
。
「ABS」や「HIDヘッドライト」、さらには「衝突被害軽減ブレーキ」などの実用化はこれらの開発の産物なのです。
今後もこの開発は続けられ、自動運転車の実現に向けて加速していくものだと思われます。
これからの高齢化社会・超高齢化社会をより暮らしやすく
現在、日本が抱える課題のひとつに、高齢化社会があります。
「アクセルとブレーキのペダル踏み間違い……。」
統計上は、75歳以上で踏み間違いによる事故件数が増えています。
走行速度が遅く、頻繁なシフトレバー操作が重なり、目視による安全確認のため上半身を捻転させるなど、不安定な姿勢が重なって踏み間違い事故が誘発されています。
こうした実状に対し、超音波ソナーや光学式カメラを使い、自車前方や後方に認識できる物体がある場合はアクセル操作をキャンセル、もしくはペダルを全開にしたとしても微速に留め、場合によってはブレーキ制御を用いて事故を抑制することができます。
自動運転のレベル

自動運転はレベルに応じて5つに区分されています。
それぞれの内容と、運転責任についての主体が分類されています。
「レベル2」までは、運転責任がドライバーにあるため、「運転支援」の位置付けとなってます。
「レベル2」では手放し運転や車線変更などが自動で行われても、自動走行中に事故が起きれば、通常の走行時と同様に責任はドライバーに課されます。
手放し運転や車線変更などが自動で行われても、安全に関する周囲への監視義務はドライバーが実施するためです。
これに対し「レベル3」になると、監視義務を一部解かれ、自動走行中にカーナビやスマホを操作することが可能です。
ただ、必要に応じていつでも運転態勢に戻れるようにしていなければならないため、居眠りや飲酒は禁止されています。
現在発売されている自動運転車

現在の段階では、2021年3月5日ホンダが世界で初めてレベル3の自動運転機能Honda SENSING Elite(ホンダ センシング エリート)を搭載したレジェンドを発売しています。
Honda SENSING Elite(ホンダ センシング エリート)では、条件付き、限定された領域ではあるものの、運転の主体がシステムとなる「自動運転」を可能にしてます。
この「条件」というものは、ドライバーに運転の交代を要求する場面があるということです。
また「限定領域」というのは、使えるのが高速道路のみで、機能が30km/h以下で作動し、50km/h以上で終了するということです。
つまり、レベル3の自動運転を行えるのは渋滞時に限定されるということで、「トラフィックジャムパイロット」(渋滞運転機能)という名称にされています。
具体的には、30km/h以下で前後にクルマがある時に「トラフィックジャムパイロット」が作動。
渋滞が解消すると運転の主体はシステムからドライバーに移行し(レベル2)、また渋滞に入ると自動でシステムがオン(レベル3)となります。
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